For Beginner
初めての方へ
誤解が多いフレームタイプと素材の種類
店頭でご相談いただくことの多いのが、
「何が似合うかわかりません」
じつは、似合うかどうかに一番大事なのは、サイズと“素材の使い方”。
特に素材は、機能面だけでなくデザイン面からも、その方の生活スタイルやシチュエーションにマッチするか、大きく左右する要素です。
本記事では、サイズの次に大事な“素材”にフォーカスしてご紹介します。
素材の使い方で変わるフレームタイプ
サイズの次に重要な、素材の使い方。
素材の使い方によって、大きく分けて5つのタイプに分類されます。
・プラスチック
・メタル
・コンビネーション
・フチなし
・ブロー
大まかにデザイン性の強弱で表現されることもあります。
強 プラスチック>ブロー>コンビネーション>メタル>フチなし 弱
もちろん控えめな素材のメタルにも、アーティスティックでデザイン性が極めて強いものもあるので、そういった出会いがあるのも、メガネ選びの醍醐味です。
プラスチック
他の素材に比べボリュームがあり、デザインの自由度が高い素材。セル枠とも呼ばれます。
顔の印象を変えやすく、ご自分のチャームポイントを強調したり、コンプレックスを隠したりできます。
またカラーバリエーションが豊かで、色を変えるだけで掛けたときの印象の変化があり、自分好みの色合いでお洒落を楽しむことができます。
同じように見えるデザインでも、細やかなカッティングやテクスチャの違いなどで、掛けたときの印象ががらりと変わります。
メガネ初心者の方は、なかなか自分自身で選び抜くのは骨が折れるかもしれませんので、気軽にスタッフにご相談ください。その際は、「どんな印象にしたい」や「どんな見られ方にしたい」などのご希望をお聞かせいただけますと幸いです。
メタル
細くても強度があるため、しなやかで軽いのに耐久性が高い素材です。
しっかりとしたつくりのメタルフレームは、丁寧に使えば悠に10年以上使うことができます。
メガネでお顔の印象が大きく変わることに抵抗がある方や、初めてのメガネで長く使いたい方におすすめです。
また素材のつや感の有無で、大きく使い勝手が変わるのも特徴のひとつ。
つや感があると、アクセサリーやジュエリーのような感覚でお顔の印象を明るくしてくれます。
アンティーク調のつやを抑えたものは、より知的で落ち着きのある佇まいが楽しめます。
メタルフレームは細身なものが多いなか、シンプルな素材感を活かしたものから繊細な彫金が施されたものまで、デザインの幅が広く、職人たちがこぞって腕を振るわせる素材のひとつです。
コンビネーション
プラスチックとメタルを組み合わせて作るため、両方の素材の良いとこ取りができます。
緊張感の高めなビジネスシーンから、休日のカジュアルなスタイルまで守備範囲の広さがあるため、安心感の高いフレームタイプです。
何とも言い表せないちょうど良さがあり、多くの方が選ばれる組合せです。
一方で、アーティスティックな感性を刺激してくれるデザインが多いのもコンビネーション。異なる素材のコントラストが素敵で、自分のキャラクターを象徴してくれるようなメガネをお探しの方にもおすすめです。
掛けたときのイメージが湧かないメガネこそ、意外と良い出会いがあるものです。
眼鏡あるあるー。
フチなし
素顔や洋服のイメージを崩したくない方におすすめ。リムレスとも呼ばれます。
その軽量さは、掛けていることを忘れてしまうぐらいです。
デザイン性は控えめで上品なので、その分素材の仕上げや質感にはこだわりたい。
レンズに直接穴をあけボルトでつなぐスタイルのため、破損を防ぐためにも、丁寧に取り扱いたいスタイルです。
レンズの素材によっては、欠けてしまうこともあるため、快適に使えるようにしっかりとスタッフがご案内いたします。
ブロー
誠実で威厳のあるスタイル。
アメリカのモント将軍が、自身の眉が薄く威厳を示すために製作させたというエピソードから、サーモント(Sir Mont)と呼ばれます。
おじいちゃんメガネとして古風なイメージがあるスタイルですが、実は年を追うごとに新鮮なデザインが生まれているため、ひととは一味違うお洒落を楽しみたい方にもおすすめです。
職人が命を吹き込む素材の種類
アセテート
今のプラスチックフレームの主流となっている素材。
光沢と透明感がきれいで、数えきれないほどの豊富なバリエーションがあります。
掛け心地の調整が行える素材のため、店頭で試着した際に掛け心地がしっくりこなくても安心してください。フィッティングで掛け心地が合わせることができるかなど、しっかりとご案内いたします。
掛け心地の基礎となる構造は、ブランドによって特徴があり、しなやかなものから硬めまで様々。自分で把握しきるのは難しいため、気軽にスタッフにご相談ください
セルロイド
世界で初めて開発されたプラスチック。“セル”フレームの語源にもなった象徴的な素材。
頑丈な上に、独特のツヤ感と柔らかな肌当たりが特徴。
その反面、製造過程では発火しやすく取扱いが難しいため、海外では流通しておらず、日本でも限られたメーカーでしか取扱いがない。
硬い素材だが、しっかりとフィッティングを行うことで、快適でホールド感のある掛け心地にすることができる
チタン
軽量で高い強度を誇るため、航空機分野でも使用されるような素材。
アレルギーを起こしづらく、錆びにくいため、長くメガネを愛用していきたい方におすすめの素材です。
一方で加工が極めて難しく、職人の腕次第で素材の耐久性や弾性などの良し悪しが大きく左右されます。
そういった意味でも、世界では鯖江の優れた職人しか満足に取り扱うことができないため、大量生産には向かず、目利きの力が問われます。
まずは“気軽に試着”が大事
ご紹介した素材以外にも、現在の主流ではないものの、金無垢、べっ甲、サンプラチナなどなど、多くの素材があり、その掛け心地や美観も様々です。もしそういった希少な素材と出会った際には、機能性や美観の他に、生産背景などのストーリーなども聞いてみると興味深い出会いがあるかもしれません。
素材の使い方やデザイン・サイズといった要素が、なりたいイメージに上手にマッチすると、劇的に印象を良くすることができます。
まずは難しいことは抜きにして、気の向くままに手に取り試着していただくのがおすすめです。
試着している内に、自分のイメージと近い素材感をつかむことができるようになります。
素敵なメガネと出会えるように、ぜひご参考になさってください。
困ったときには気軽にご相談ください。